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誰も「信用しない」から成り立つブロックチェーン。銀行台帳との決定的な違い【連載】NFTが起こすデジタルアートの流通革命(2)

FINEDERS 2021/06/24

このところNFTに関する話題に事欠かない状況になってきています。ジバンシイ(GIVEMCHY)が化粧品ブランドとして初のNFTアートを発表、クリプトアートジャパンは絵画100点をNFT化後に爆破焼却する「燃えるアート展」、Perfumeが振り付けのポーズをNFTアート化、LINEやGMOがNFT取引のマーケットプレイスに参入などなど。

これらのNFTは、ブロックチェーンに支えられており、これを知らずにNFTを理解することはできません。前回は、NFTの概要を説明したが、今回は、それを支えるブロックチェーンについて説明していきます。できるだけ、分かりやすく、数式なども使わずに説明するので、気軽に読んでください。

銀行通帳の履歴を信用するのはなぜ?

いきなりですが、あなたの銀行口座の通帳に記載された残高は、本当に信用できますか?

「言うまでもない。銀行が管理して、1円のミスもないように毎日チェックして記録しているのだから」

確かに、その通りなのですが、毎日チェックしているのをあなたの目で見ているのではなく、あくまでも銀行を信用しているから、その通帳の記録が正しいと思っていますよね。だからこそ、預けている銀行に悪い噂が流れると、不安になって、預金を引き出すようになり、取り付け騒ぎになってしまいます。

もちろん、銀行を運営するには、銀行法などの法律に基づいて行わないといけないですし、監査などさまざまなハードルがあります。そうやって、何重にもチェックがあり、一般の人たちが安心してお金を預けることができるように国が関与しています。

ただ、そこも突き詰めると、国が信用できるということが大前提になります。そもそも、日本円だって、日本という国が信用できるからこそ、日々、モノを買うことができるのであって、そこの信用が崩れたら、日本円の信頼もガラガラと崩れてしまいます。

日本で生活していると、そういう実感がないのですが、世界には、すぐに政権転覆が起きたり、戦争に巻き込まれたりと、政府や国が安定せず経済が不安定で、その国の通貨が信用できないというところも少なくありません。そんな地域に住んでいる人たちは、自国通貨ではなく、ビットコインに替えて持っているということも起きています。

なぜ、ビットコインが自国通貨より信頼されるのでしょうか?

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