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ウルシが枯れる理由は、森林を荒廃させるコロナ禍のような世界的感染症だった
YAHOO JAPAN ニュース 2020/07/03文化庁は、2015年に国宝・重要文化財建造物の保存・修復には国産ウルシを使用するよう調達を出した。
これをきっかけに、全国でウルシの増産のためウルシノキの植林が始まった。これまでウルシは、需要の9割以上を中国産に頼り、国産ウルシは、たった3%しか生産されていない。少なくても生産量を2倍にしないと、文化財の修復に足りないだろう。ウルシは、樹齢約10年を超えた木から樹液を採取するものだから、今から多くのウルシ林を育成しないと間に合わない。
ところが、せっかく植えたウルシノキが衰退し枯れる現象が各地で確認され始めた。
伝統工芸産業の課題は、良質な原材料の確保が容易ではなくなっているところにもあります。生産者の高齢化、海外からの輸入に頼ったことによる生産地の空洞化、伝統産業自体の需要の低迷など複数の要素が絡んでいます。さらに、この記事のように、「土」を輸入することによる細菌の国際的な移動などの課題は、他の産業にも同様のことが言えるかもしれません。